「今を疑うことが必要かも」
車好きな私は毎月、カーグラフィックという車雑誌を講読している。特に長期リポートのコーナーを大変面白く拝見している。しかし最近の車のデザインには興味が沸かず、どうも車を乗り換える気がしない。ただし、安全性向上や燃費改善など、テクノロジー面での進歩には目を張るものがある。しかし、安全で便利な機能がてんこ盛りな車は、昔に比べ大きく重くなってしまい、小型車まで豪華でフルスペックになってしまった。よって「もったいない」「興味が沸かない」のないない尽くしにより、今後も現在の車を適切にメンテナンスを行い乗り続ける予定となっている。
さて、近頃の建築設計業界では、建て替え相談よりも既存建物のリニューアルや用途変更の相談が多くなっており、良質ストックの活用コンペなども行われている。しかし、建物を詳細に調べていくと問題ありの物件がとても多い。完了検査を受けていなかったり、増築及び改装を勝手にしてしまっていたり・・・。とにかく次の手を打つには乗り越えなければいけないハードルが高すぎる。様々な要因があると思うが、竣工後の建物に、建築士が直接関わる機会が少ないのではないか。（本来は定期報告で分かるはず？）
しかし、時代は移ろい変わります。シトロエンはC4カクタスという車を世に出しました。燃費改善や安全性向上などに有利方法を「軽量化」と捕らえ、便利な機能を精査し余計な機能を削ぎ落とし１ｔを切る車重を実現しました。本当に必要なものは何なのか？私たちが問われているような気がします。

情報委員会　牧野隆義

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