第二回シックハウス勉強会(2001.7.13)
書記:中村英人
◆畳の構造
畳床 ・インシュレーションボード
原則として接着剤を使用していない,材料として安全(微量に出る場合もある)。 ダニとの妥協案
・発泡ポリスチレン
スチレンの室内濃度として検出している。
断熱材と畳からの可能性が多い。
スチレン
・わら
防虫シート
・ わら以外は防虫シートを必要としない
・ 公団使用はわら床なので防虫シートを使っている。
・ 防虫シートとそうでないシートを交換するのが面倒なので,防虫シートが不要な床までも防虫シートを使っている事がある。
・ シートについては防虫加工をしていてもしていなくても値段は同じである
床の判断はニオイをかいでみる。
・ 防虫シートはビニール+紙に防虫剤を染み込ませてある物
ペーパー試薬で解る(酸性だから)
畳表の染料は拭いたらすぐに取れる。→ホコリ
いぐさは取ってすぐ染料に漬ける(染料は無機の重金属で揮発しない
どろと染料がホコリとなって舞う。
化学染料を使った畳→気持ち悪い
へりにも糸にも防虫剤が使ってある。
畳の薫醸処理
いぐさ,わらに使っている農薬については解らない。
いぐさの栽培に農薬を大抵は使っている。
いぐさやわらに残っている農薬によって過敏症になる可能性は低い。
新しい畳のいぐさ・わらの臭いがダメな人がいる。
いぐさを干してから畳を作る
◆左官
・左官材料 少し前までサクビ系程度で化学物質はあまり入っていなかったが最近は入っている事がある(接着剤を塗っているようなもの)
・ジュラクに樹脂が入っている。(昔はフノリ)
・ 10年経っていると建材以外の可能性が高い。
◆コルク
・ 樹脂は少し入っている。ウレタンポリモノマー
(接着剤ではない,問題にはならない)
・ 表面仕上げ ウレタン(樹脂(トルエン・キシレン))・ワックス等
・ 接着剤はウレタンが多い→抜けにくい
・ 下地材や防音材(これ自体が臭い)を使用する。
防音材とコルクの接着剤にトルエンが入っている。
◆CFシート
・ 一部を剥がして臭う
・ 接着剤も問題
◆カーペット
・ タフテッド,グリッパー工法は樹脂なし
・ フェルト(問題無し,廃材使用したものは臭い)の下に接着剤少し。
・ そうでないもの樹脂使用あり(合成ゴム系)
1993年アメリカで合成ゴム(添加剤 加硫促進剤)系カーペットの3割がCS
◆ソフト幅木の接着剤がきつい(大量の接着剤を塗っている)
◆家具
・ キッチンの家具は面積で言うとそうとうある。
・ フラッシュはダメ!!
・ Fc0,E0でも臭い(3・4年前からほとんどがFc0,E0に成っている)
・ 接着剤が多く使われている。
・ キッチンを疑う事が多い(必ず疑う)
キッチンをやり替えて直った例が2件ある。
・天板がステンレスの時もハードボードは注意する。
◆建具
・塩ビラッピングで全体を巻くので中の化学物質が抑えられている。
◆床下
・ ヒアリングにより何時したか・何をやったかを聞く
・ 図面の仕様書を見る
・ 去年まではクロルピリホスだったのがピレスロイド系とカーボメイト系(急性中毒)に移っている
・ 臭いを嗅ぐとクロルピリホス(気持ち悪い臭い)は解る。
・ 吸着残留性が大きい。
・ 注入は問題
・ 原則として色を付けている。
◆断熱
・ グラスウール・ロックウール----------×
・ スチレン・ウレタンは臭う
・ 壁の中の影響を考える
・ 床の中の影響の方が大きい。(根太のボンド溶剤系でシルエンがすごい量
出てきた)
◆外壁
・ 溶剤系
・ 塗り替え (すぐに揮発する)
●どこにどんな物がどれだけ(解るところ・解らないところを含めて)使われているかを丁寧に抽出する。
図面と仕様書は慎重にチェックする。
●相談者の感覚等
・ どのような時にしんどいか・時間・場所等日常的な事でヒントになりそうな事を引き出す。
・ 具合が悪くなった頃が一番大事
・ 建材の調査・物入れ・家具等は全て開けて防虫剤等もチェックする。
●建築知識に載せた科学物質データ表を作成し報告書に活用する。