HAT house ―生きていく住まい―
| 設計者 | 阿曽 芙実 (阿曽芙実建築設計事務所) | 
|---|---|
| 建築主 | 個人邸 | 
| 施工者 | 大垣林業株式会社 | 
| 建築位置 | 神戸市灘区 | 
| 竣工年月 | 2017年9月 | 
| 建物用途 | 住宅兼事務所 | 
| 構 造 | W造 | 
| 階 数 | 地上2階 | 
| 敷地面積 | 136.10㎡ | 
| 建築面積 | 80.98㎡ | 
| 延床面積 | 165.71㎡ | 
| 写 真 | 小川 重雄 | 
						【審査講評】
						斜面地に建つ小規模な個人住宅兼アトリエ。敷地に沿った長方形の外殻に対して45 度傾けた軸線に沿って内部空間を構成。これにより様々な効果をもたらしている。玄関前にある三角形の屋外空間は、急坂を上ってきた来訪者が一息つける心地良い場所となり、建物内部では外からの光が斜めに反射することで奥行と立体感が生まれる。屋根の小屋組を斜め方向に設置することで大スパンとなり、リビングを実際より大きな空間として見せているなど。内部の構成は中庭を吹抜けとし、その周りにレベルの異なる床をスキップさせて配置。玄関からアトリエを見ながら土間を通り、奥まった所から階段を徐々に登りながらリビングへ、そして屋上テラスに至る経路の中で、仕上げの異なる床や壁が目に入り、ハッとさせられる場面が多く飽きることがない。その感じ方は住まい手によって様々に異なると思われるが「新しい発見を繰返しながら長くこの住宅で過ごす」という既成の住宅に無い新しい住まい方の提案を試みた意欲的な作品である。(審査委員 松田浩三)
					
						【審査講評】
						坂を登ってくると、壁面を大きく面取りしたピロティが人を受け止め、そのまま通り土間に連続する印象である。建物の外形から45 度振った、くの字の土間とインナーテラスが奥行きを生み、視線と動線が、吹抜け回りの回遊やブリッジ、室内窓によって複雑に折り込まれている。軸の平面操作に加えて、3 ヒンジトラスの屋根やスキップフロア、アーチといった一瞬過剰かと思う要素の組み合わせは、設計者の意図する、自由にスペース同士を関係づける重要な役割を担っているように感じる。例えば大きなアーチの奥には、明るい吹抜けと、そこに張り出した踊り場、直上のブリッジがすっぽりと収まり、1 階のアトリエの大きな背景となる。意外なスペースや要素の繋がりの集合が家全体に行き渡り、設計者の言う路地のようなまとまりを巧妙に生みだしている。(審査委員 松岡 聡)
					
|  | 阿曽 芙実 
 
										【主な建築作品と受賞歴】 2006年 KOBE DRAFT!4 最終選考 2008年 JIA KINKI U-40設計コンペティション六甲山上の展望台 優秀賞 2015年 第10回 関西建築家新人賞 | ||||||||||||
受賞作品紹介
●大阪府知事賞部門
| 賞 | 受賞 | 設計者 | 
|---|---|---|
| 大阪府知事賞 | 龍谷大学 大宮キャンパス 東黌 | 岡田 泰典・近藤 努・金井田 雄介(株式会社日建設計) | 
●渡辺節賞部門
| 賞 | 受賞 | 設計者 | 
|---|---|---|
| 渡辺節賞 | HAT house ―生きていく住まい― | 阿曽 芙実(阿曽芙実建築設計事務所) | 
| 奨励賞 | 該当作品なし | - | 














 
				
				






















