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建築人賞過去の入賞発表

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第14回建築人賞発表

主催:公益社団法人 大阪府建築士会

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目的

 公益社団法人大阪府建築士会では会報誌「建築人」を毎月発行しており、2022 年8 月には第698 号を数えました。本会の会員にとって重要な情報提供を行うとともに、建築作品発表の機会を設け、建築技術の普及や会員の相互研鑽に寄与することを目指しています。
 「建築人賞」は「建築人」のGALLERY 頁に掲載された全作品の中から特に機能性、社会性、デザイン性、先進性などにおいて優れたものを顕彰することで、建築技術の進展、建築文化の向上に資することを目的とし、「建築人」のプレゼンスをより高めていくことを意図して創設された賞です。

審査経過

 審査は公平性を重視するため、主に関西以外を拠点として活躍する建築関係者、学識経験者にお願いしています。第14 回も建築ジャーナリストの磯達雄氏を審査委員長としてお迎えしました。
 今回の審査は2021 年に掲載された作品33 点が対象となりました。一次審査は誌面より一般・住宅部門を合わせて計14 作品を選出、その後、設計者から追加で提出された詳細資料をもとに二次審査(一般現地審査・住宅詳細資料)を行い、最終的に建築人賞2 点、奨励賞2 点、佳作4 点が選出されました。
 入選作品は、いずれもその機能性、デザイン性、社会性などが高く評価されたものですが、これらを表彰し公表することによって、社会に対して建築の魅力や価値を発信し、建築文化の醸成に寄与できるものと考えています。また今後より多くの方に参加頂き、建築人賞が大阪から魅力ある建築情報を発信する動機として成長発展していくよう祈念しています。

建築情報部門長 荻窪伸彦

対象作品

 会報誌建築人2021 年1 月号~ 2021 年12 月号「GALLERY」掲載作品33 点

受賞作品紹介

受賞設計者施工者
建築人賞 タクマビル新館(研修センター) 竹中工務店 竹中工務店
印南の廻楼 岩田章吾建築設計事務所 和田建設
建築人賞
奨励賞
ちえの森ちづ図書館 徳岡設計 ジューケン・原田
特定建設工事共同企業体
山芦屋の家 マニエラ建築設計事務所 笠谷工務店
建築人賞佳作 ANNEX TSUTENKAKU TOWER 竹中工務店 竹中工務店
日本圧着端子製造
大阪技術センター別館
-Kahdeksankulmio-
Atelier KISHISHITA フリースタイル
姫路の家 大西憲司設計工房 アトリエ・エイト
4棟の家 コンパス建築工房 ケイ・アイ・エス

審査総評

 建築人賞の審査を務めるのは、昨年に続いて2 度目となる。前回は新型コロナウイルス感染症の蔓延状況から現地審査やヒアリングは行わず、すべて書類のみによる審査であった。今回も住宅部門については昨年と同じく書類審査となったが、一般部門については最終選考の段階で現地審査を行った。これが実現できたのは、建物のオーナーや管理者の協力によるところが大きい。感謝したい。
 あらためて審査のプロセスについて説明する。まず『建築人』のギャラリー欄誌面をもとに、1 次審査を行う。今回は2021 年1 月号から12 月号までに掲載された33 作品(一般部門24 件、住宅部門9 件)が対象となった。ここから一般部門8 件、住宅部門6 件を選出し、それぞれについて詳しい資料を設計者から提出してもらった。
 送られた資料を見て、2 次審査を行う。住宅部門はこの時点で最終審査とし、建築人賞1 点、建築人賞奨励賞1 点、佳作2 点のそれぞれを選出した。一方で一般部門については、前述の通り2 次審査で4 点に絞った後に現地審査を行なった。現地審査では、設計担当者による解説を聴きながら、建物を実見した。
 現地審査の有無で選考結果が変わったのかどうか。それは答えようもないが、より自信をもって選ぶことができたのは確かである。
 新型コロナウイルス感染症が広まってから、あっという間に仕事の打ち合わせも学校の授業もインターネットの回線を通じてリモートで行われるようになった。感染を防止できるだけでなく、移動に要する時間や交通費もいらなくなり、便利になったのは間違いないのだが、同時に言葉で説明しにくい不満も次第に膨らんでいった。現状のデジタル技術によるコミュニケーションには、やはり不全感が残ってしまう。
 建築を評価するうえでも、同様の問題が生じる。時間をかけてその場へおもむき、周囲も含めた環境を把握し、歩き回って空間を知覚する。それによって得られる建築についての情報量は、やはり紙やデータで提供される資料より、比べようもないほどに大きいのである。あらためてそんなことを意識した今回の審査であった。
 なお、一般部門の入賞作品はいずれも木造の建築となった。ただし、もはや木造であることが珍しい時代ではなく、今回の審査でも木造ばかりを選ぼうとした意図はない。あくまで結果である。公共建築や商業建築も含む幅広い用途で、当たり前のように木が使われるようになっている状況を反映してのことだろう。
 同時に言えるのは、単純に木造という構造種別があるのではなく、多種多様な木の用い方があるということである。入賞した4 作品を見ても、それぞれの設計条件を反映して、どの部分にどのように採り入れるのかのところで深い検討が行われ、独自の木造架構を実現している。木造に対する批評的な視点こそが、評価の際のポイントとなっているのである。

建築人賞審査委員長:磯 達雄


審査委員長 : 磯 達雄

1963年埼玉県生まれ
1988年名古屋大学工学部建築学科卒業
日経BP社入社『日経アーキテクチュア』
編集部勤務(~1999年)
2001年~桑沢デザイン研究所非常勤講師
2002年フリックスタジオ共同主宰(~2020年)
2008年~武蔵野美術大学造形学部芸術文化学科非常勤講師
2020年~Office Bunga共同主宰
年度別 建築人賞 発表
令和三年度
第13回 建築人賞発表
令和二年度
第12回 建築人賞発表
令和元年度
第11回 建築人賞発表
平成30年度
第10回 建築人賞発表
平成29年度
第9回 建築人賞発表
平成28年度
第8回 建築人賞発表
平成27年度
第7回 建築人賞発表
平成26年度
第6回 建築人賞発表
平成25年度
第5回 建築人賞発表
平成24年度
第4回 建築人賞発表

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